BIZEN WILD PORCELAIN

備前磁器とは

備前市内で採掘される磁器の原材料となる陶石備前焼作家石田和也が、
その素材を自らの手で掘り起こし作品制作を手掛ける新たな領域

 
 

精製前の天然の陶石の中には、幾つもの鉱物が含まれており、それを 石味 とし、備前磁器作品の特徴としている

高校卒業後から約20年、備前焼の伝統を担いながら、常に自分にしか出来ない作品制作、作家活動を経てきた石田が挑む新たな表現

備前焼の仕事で培った伝統や経験を全て活用し備前磁器作品を通して、誰も成し得たことのない挑戦へと進んでいる

 
 
 
 

作品を作るということ

伝統

その土地で育まれ 受け継がれるもの、本質的思想

素材

その土地なりのキャラクターを持つ生きた物質

工芸

技術と感覚から形成される審美感覚 素材に対する想い

自分

結びつき、憑依し そして経験から変化していく器

焼成

エネルギーが加わり全てと結合する 張り詰め、ときには崩れる狭間に生まれる緊張

仕事

一瞬に命を込めて 派生し 世界に影響を与える

自分にしか出来ない取り組み

 

2020年、初めて土橋鉱山を訪れました。地下150mの地底空間では、日の光は完全に遮断され、重機や火薬を用いた採掘業の仕事風景、地下に滴る雨水、そして、3000万年前から形成される鉱物。

毎回採掘へ向かう度、その世界は新しい景色へと姿を変え 自分の中の知らない感覚が広がり、五感に触れてくるもの全てが好奇心に刺激を与え「この太古から眠る素材を自分は、どう表現に変えられるのか」という、欲望へと変わります。

未だ手探りでそれでも、常にその中には美しさと強さと難題が混在し、自分に何が出来るのか、不安と可能性は次第に大きくなり、だからこそ、人生を賭けた仕事をこの素材を通して形にしてみたい、その一心で、作家として対峙させてもらっています。

 
 

1000年の歴史を持つ備前焼の最前線での挑戦

人類が歩んできた普遍的な物作りへの好奇心

多彩な容姿に変幻する天然素材

伝統が築き上げてくれた経験値と環境

この方程式の中で人生を賭け

その先にある無限の可能性へ向かい、探究し歩みを続けたいと思います